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リフォームはじめの一歩
  1. あなたの思い描いているリフォームを実現してくれそうなのは誰ですか?

    リフォームは新築より手軽と思われがちですが、決まった形があるという点でかえって、ゼロから作り上げる新築より難しいこともあります。そこで、あなたのリフォーム計画がスムーズに進むよう 最初に知っておきたい基本的な知識をご紹介します。

  2. あなたのリフォーム計画にぴったりの依頼先を探しましょう
    • 建築家の場合:
      「建築家がリフォームなんて引き受けてくれるのだろうか?」と尻込みしてしまう人がいるかもしれませんが、そんな心配は無用です。最近は中古住宅をリフォームして住むスタイルが増えてきたこともあり、建築家もリフォームを手掛けることが多くなりました。
      建築家の仕事は主に「設計と監理」です。施主の立場に立って素人には難しい見積や工事状況のチェックを行ってくれるので、心強い味方になってくれるはずです。設計だけを依頼したり、インテリアを中心に手を入れてもらったりということも可能ですが、比較的大掛かりなリフォームを考えている人が対象になるでしょう。
      またデザインや工法など、それぞれに個性があり、得意とする分野を持っているので、自分たちの感性と合う人に依頼することが、最大のポイントです。
      住宅にこだわりを持っている人や打ち合わせの過程を面倒がらずにできる人ならば、きっと楽しい経験が出来るでしょう。
      尚総工費の10%前後の設計、監理料が必要になります。
    • リフォーム専門会社の場合:
      大手ハウスメーカーや設備機器会社のリフォーム部門がこれに当たります。大きな組織の中に、施主の窓口となる担当者、施工者、設計者などを一手に抱えていて、リフォームについての初歩的な相談から設計、施工までをトータルに請け負います。
      その他にも、工事中の近隣への配慮やアフターメンテナンスなど、きめ細かく対応してくれるので、初めてリフォームする方でも、安心してお任せできるのではないでしょうか?
      設備機器中心のキッチンや水廻りのリフォームだけを考えている人にもお勧めです。
      設備機器に関する情報が豊富で、新商品などにもいち早く対応できるからです。
      ただしトータルに請け負ってくれる分、それぞれのサービスに対して経費を支払うことになるので、費用は多少高くなります。しかし、最近では、工事内容と費用があらかじめ決められたパック商品も出ているので、これを利用すれば予算が組みやすくなります。
    • 工務店の場合:
      地域に根ざした地元の工務店は小回りがきき、施主の注文にもこまめに対応してくれます。日ごろから顔なじみだったり、知り合いの紹介だったりすると、より親身に対応してくれるでしょう。
      ただし、大掛かりなリフォームの場合、小規模業者では対応できないこともあるので、過去の実績などを調べておくことが大切。
      注文に合った材料や設備に対応できるか、水廻りのリフォームを考えている場合はその業者が主に扱っているメーカーなどの確認も必要です。どちらかというと大規模なリフォームよりも部分的な改修、改善などを依頼するのに適しているでしょう。
      また事前プランニングより、工事をしながらの打ち合わせが主になります。追加工事が発生した場合など、その工事にかかる費用の確認は忘れずに。全体的に施工費用は他の業者より安価に抑えられることが多いようです。
    • インテリアデザイナーの場合:
      インテリアデザイナーは家具などのデザインコーディネートをするだけの仕事と思われがちですが、より良い室内環境を作るためのリフォームも大切な仕事です。
      生活に対する施主のこだわりをくみとって形にする、予算を上手に配分するなど、施主の良きアドバイザーとなってくれます。例えば、リフォームでは古い部分と新しい部分の調和をとるのが難しいとされていますが、これを優れた色彩感覚と豊かな商品知識を活かし、古い部分の色や材質などを考慮して素材を選び、全体に統一感を持たせた空間づくりをしてくれます。
      より洗練された暮らしが実現するでしょう。
      設計料は建築家を違い、総工費の何%という取り決めがありません。
      坪単価でデザイン料いくらとしているところもあり、形態はさまざまなので、事前に確認しておきましょう。引き受けるリフォームの規模は水廻りから、大規模な増改築まで多岐に渡ります。
      インテリアデザイナーに依頼するときは、まず空間をトータルで手掛けている会社などにたずねてみるとよいでしょう。
  3. 業者を選ぶ際のポイントを教えて!
    見積書の作成は無料で行っている場合が多いのですが、有料の場合もあるので確認を忘れずに。
    見積が上がってきたら、価格だけではなく細かい内容を説明してもらいます。説明が曖昧だったり、納得できない業者は避けたほうが無難。あと、可能ならばその業者が施工した家を見せてもらうのもいいでしょう。そして最後は人との相性。信頼関係が築けるかが重要なポイントです。
  4. 部屋の間取りを変えたい。壁を取ったり、水廻りを移動はできるの?
    家やマンション全体の構造を支える主要な壁以外は取り外すことができます。
    ∗ 在来軸組工法なら・・・柱や梁の入れ替えや継ぎ足しが出来る。
    比較的リフォームがしやすい構造。
    ∗ 2×4構造・・・壁全体が構造体となっていてそのバランスと配置が優先されるので、木造在来工法と比べると制限が多くなる。
    ∗ 鉄筋コンクリート工法・・・簡単な間仕切り壁などは取り除けるが、耐力壁や柱、梁など構造上の負担を受けている部分に手をつけることはできない。
    ∗ 鉄骨造・・・構造上負担を受けている柱は取れないが、その本数は少ないので、間取りの自由度は高い。
  5. 水廻りの移動は?
    戸建てもマンションの場合も水廻りを移動したりすることは、絶対できないことではありません。下地から内装材までを変える場合は、排水の勾配がきちんとクリアされていれば、給水と給湯に関しては比較的簡単に延長することができます。
    また、マンションの場合は出来るだけやらないほうが良いのは、トイレの位置を大幅に移動することです。やはり排水のつまりの原因になることが多いからです。
  6. トップライトは簡単につけられる?
    戸建ての場合、よほど大きな面積のトップライトでなければ比較的簡単にできます。
    工事ではトップライトより一回り大きく屋根を壊すことになり、このとき雨漏りの対策をしっかり施しておくことがポイントです。採光量が普通の窓の約3倍はあり、直射日光が差し込むとかなり暑くなるので、遮光性の高いガラスを使用したり、ブラインドなどをつけておく必要があります。
  7. 床暖房を入れたい。どんなものがおすすめ?
    床暖房システムには主に電気式と温水式に分かれます。
    電気式は電気の熱で床材を直に暖め、温水式は電気、ガス、灯油などで暖めた水で床材を間接的に暖めます。
    温水式は給湯器やボイラーの設置場所も考えなければなりません。
    電気式は短い工期で仕上げられ、1部屋単位でも設置しやすいので、どちらかといえば、リフォーム向きです。しかし、維持費は温水式より高くなります。
    また電気式には、根太の上に発熱体のパネルを置くタイプと根太の間にパネルを落とし込むタイプがあります。
    前者の場合厚みがでてしまいますが、工事は簡単です。
    また、床が冷たくない程度ですが、ガスや灯油などの熱源機を使い、温風を床下に送り込んで床を暖める蓄熱式の床暖房もあります。
    さらに大規模なリフォームを考えている場合、太陽熱を利用した、床暖房も可能です。構造上可能か、太陽熱が十分吸収できる位置に屋根があるかがポイントになりますが、今話題のエコロジーですから検討してみるのもいいでしょう。
  8. キッチン、バスルーム、トイレのリフォームは何日くらいかかるの?
    いずれも工事中は使用できない場合がほとんどなので、前もって確認し、必要であれば仮住まいも考えましょう。
    ∗ キッチン・・・システムキッチンを入れる場合は2~3日程度。
    内装材を変えるなど大掛かりな工事の場合は7~10日程度。
    ∗ バスルーム・・・ユニットバスで約3日。
    在来工法で10日から14日程度。
    ∗ トイレ・・・ウォッシュレットをつけるだけなら数時間で済みます。便器を変える場合は約1日。和式から洋式に変える場合や壁や床の張り替えもする場合は5~7日程度。
  9. 予算を立てる時に注意することは?
    予算を決めて計画してもなかなか予定通りには進まないもの。予想以上に傷みが激しく、予定外の工事が必要になる場合もありますし、その他の税金や仮住まいをする場合はその引越し代と家賃なども必要です。やらなければならない工事を把握し、その場の勢いに流されないようにしましょう。予算は工事費の20%から30%増と考えておくべきです。
  10. あとでトラブルが起こった時のために注意しておくことってある?
    リフォームでは工事中の変更が往々にして起こり、これがトラブルにつながることも。トラブルが起こったときに力をもつのが、契約書です。些細なことでも必ず契約書を交わしましょう。またトラブルの原因はコミュニケーション不足によることが多いので、情報交換を密にし、意思の疎通を図っておくことも大切です。
  11. 工事中も出来るだけ普段通りの生活がしたい。
    住みながらのリフォームの場合、全く普段通りの生活を送ることはまず無理と覚悟しておきましょう。
    施主、業者共に気持ちよく工事が進められるよう、工事の時間は何時から何時までか、どの工事をするときに生活にどのような支障がでるかなど、事前に確認して心の準備を。またリフォーム箇所をあらかじめ片付けておくと工事が迅速に進みます。
  12. 工事には常に立ち会わないといけない?
    可能な限り立ち会ったほうがいいでしょう。しかしどうしても立ち会えない場合は現場の責任者に留守にすることを伝えてから外出しましょう。
    その際、不要なトラブルを避けるためにも、貴重品の管理はしっかりと。また、施主が立ち会わないといけない日もあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
  13. ご近所への挨拶はしなくてはいけない?
    工事の騒音や資材の搬入、ホコリなどでご近所には迷惑をかけます。
    工事が始まる、3週間前から遅くても1週間前までには、ご近所に知らせておきましょう。
    大掛かりな工事の場合は設計者や施工者に工事の内容を説明してもらったり、それらを文書にまとめて渡すなどの配慮も必要です。
    戸建ての場合は向こう3軒、両隣、裏3軒。マンションの場合は最低でも両隣、上下階、斜め上下階には挨拶を。また管理組合や管理人への届け出も忘れずに。
  14. 中古マンションを購入してリフォーム。物件を選ぶポイントは?
    壁紙を張替えるなどのリフォームを考えている人には、築4~5年くらいの新築に近い物件がいいでしょう。
    壁を取るなどの全面的なリフォームを考えている人には、築15年以上経った物件も値段が安くておすすめ。ただし、古い物件をリフォームする際は建物がどんな状況であるのかを必ずプロの目でチェックしてもらうこと。その状態によっては、「出来ること」と「出来ないこと」があるので、せっかく購入しても希望通りの間取りや設備が実現できないことがあるからです。
  15. マンションはどこまでリフォームできるの?
    たとえ分譲マンションでも多人数で共有しているものなのでさまざまな制限が出てきます。例えば、柱、梁だけでなく、窓やドアの開口部分を広げるなど、構造上にかかわるリフォームはできません。
    忘れがちなのが、玄関の扉や窓枠、窓ガラスは共有部分だということ。また、ベランダは避難経路になっていることが多いので、リフォームが禁止されています。
    この他にも、マンションによっては細かい規約があるので、必ず管理者の許可を取りましょう。
New House Vol・48 掲載
株式会社 空間構成
横山千鶴子 著

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